プロの目利きと技術!

お米の特徴を引き出す「精米テクニック」

玄米の目利きとその米の良さを引きだす技術
「精米」という作業を皆さんご存知でしょうか?「玄米」を「白米」にする作業です。街の米屋は各産地から仕入れた「玄米」を、腕によりをかけて精米するのです。この精米作業が台無しだと…実はお米の味を著しく損ねることになるのです。

「精米」とは単に「玄米を白米にする」作業では無く「玄米を美味しい白米に仕立てる」技なのです。

私たち米屋が気を付けていることが2つあります。
「割れ」と「亜粉糊層」(あこふんそう)です。

「割れ」について
お米は、収穫された年により、品種により、粒の大きさや硬さが異なります。脆い玄米もあります。丈夫な玄米もあります。糠がなかなか取れない玄米もあります。また精米するときの気温と湿度により、やはり米粒の状態は変わってきます。私たちはそれを考慮しながら精米機を微調整し、粒が割れないように精米しているのです。米粒が割れると炊飯時に粒が立たずベチャ付きの原因になります。見た目も良くありませんが、何よりも食感を著しく損なうのです。

「亜粉糊層」(あこふんそう)について
かつて「お米は白ければ白いほどいい」と言われていました。今は違います。どの米屋も精米しすぎないように気を付けています。そしてその目的は「亜粉糊層」を残すことにあるのです。「亜粉糊層」とは玄米における糠層の、最も胚乳(白米部分)に近い薄い層を指します。ここはアミノ酸が豊富な場所と言われているのです。そう、この層を無視して精米しても、味気ない白米に仕上がるだけなのです。

「精米」の奥深さ、難しさがお分かり頂けましたでしょうか?ここまで気を遣って精米しているのが、私たち米屋なのです。

そして精米にまつわる工夫やこだわりは、米屋によって異なるのです。その違いが「各米屋の商品の違い」になるのです。

その違いを楽しむために、是非とも都内の米屋を巡ってみて下さい。